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● ミコマスケイ全島図
● クロアジサシ Common Noddy
またまためんどうなことになる。
「Common Noddy」なる鳥は正式にはいないのである。
でも図鑑にはちゃんと載っている。
『
』
しかし Wikipedia にはない。
では図鑑の「Common Noddy」に載っている学名「Anous Stolidus」という鳥は何?
Wikipediaでは「ブラウン・ノデイあるいはコモン・ノデーは」とあり同一のものとみなしている。
『
Brown Noddy
The Brown Noddy or Common Noddy (Anous stolidus) is a seabird from the tern family.
ブラウンノディまたはコモンノディ(ともに Anous stolidus)は海鳥のアジサシファミリーである。
』
そこで今度は「Brown Noddy」を調べてみる。
wikipediaより。
『
クロアジサシ (黒鯵刺、学名Anous stolidus) は、チドリ目カモメ科(アジサシ科に分類する説もある)に分類される鳥類の一種である。
名前どおり黒褐色の羽毛が特徴である。
体長は40-45cm、翼開長は75-86cmほどで、ハトより大きい。
額とアイリングは白く後頭部が灰褐色の外は、全身黒褐色の羽毛に覆われていて、白い羽毛の割合が高いアジサシ類の中では特に個性的な外見をしている。
目からくちばしにかけての部分と足は黒い。
全身の羽毛はきめが細かく、艶のないビロードのような外見である。
なお、尾羽は他のアジサシのように燕尾型ではなく、先がわずかに2つに割れた紡錘形をしている。
幼鳥は、頭部の大部分が褐色である。
太平洋、インド洋、大西洋の熱帯、亜熱帯の島々で繁殖し、非繁殖期は周辺の外洋に生息する。
日本では、夏鳥として先島諸島、小笠原諸島、火山列島に繁殖に渡来するが、それらの島よりも北ではほとんど見られない。
台風後に迷行した個体等が北海道や九州、伊豆諸島で記録されたことがある。
学名:Anous stolidus
和名:クロアジサシ
英名:Brown Noddy
』
また、その和名については、
『
Weblio英和対訳辞書
Brown Noddy クロアジサシ
クロアジサシ (黒鯵刺、学名Anous stolidus) は、チドリ目カモメ科(アジサシ科に分類する説もある)に分類される鳥類の一種である。
』
とある。
ところがである。
「クロアジサシ」となれば「Black Noddy」と書くことになるのだが、実は「Black Noddy」なる鳥は別にいるのである。
『
』
「Black (0White-capped) Noddy」という鳥である。
「白帽子をかぶったクロアジサシ」ということになる。
正確な和名は「ヒメクロアジサシ(Black Noddy):姫黒鯵刺」である。
また「Lesser Noddy」は「インドヒメクロアジサシ」と命名されている。
この鳥は西海岸のみに生息しているので、ゴールドコーストあるいはケアンズの東海岸にはいない。
「Noddy」をまとめるとwikipeiaによれば下記になるのだが、これも混乱している。
Wikipediaも信頼を過信しすぎると失敗するかも。
『
Noddies :
Anous クロアジサシ属
Anous stolidus, Black Noddy, クロアジサシ
Anous tenuirostris, Lesser Noddy, インドヒメクロアジサシ
Anous minutus, Brown Noddy, ヒメクロアジサシ
Anous:
Anous stolidus, Brown Noddy, クロアジサシ
Anous minutus, Black Noddy, ヒメクロアジサシ
Anous tenuirostris, Lesser Noddy, インドヒメクロアジサシ
』
繰り返すが「Common Noddy」なる名称はなく、Brown Noddyが正式名称である。
「Black Noddy」は別に存在するので、やはり「Brown Noddy」が正解と見るべきであろう。
つまり、オーストラリアでは Brown Noddy がどこにでもいる Noddy として「Common」がつけられ、 Common Noddy と呼称されている、ということのようである。
[ケアンズの野鳥]
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