2012年10月29日月曜日

シロガシラカラスバト White-headed Pigeon

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● シロガシラカラスバト White-headed Pigeon


 バードワールドのオーストラリア原産のハトをもう一つ。

 Wikipediaから抜粋で。

シロガシラカラスバト White-headed Pigeon

オーストラリアの東海岸を原産とするドバトである。
クックタウンからクイーンズランド州南部にニューサウスウェールズ州にかけてのみ生息地している。
亜熱帯雨林、潅木、水路や街路樹にいる。
オーストラリアの植民地化以来、その数は減少している。
シロガシラ鳩の巣は、一般的に細い小枝で作られる。
卵は1つ産み、クリームホワイト色をしている。
繁殖は10月から12月いっぱいである。
ハトの大きさは41から38センチ(15.2〜16.4インチ)くらい。
頭は白で、胸は光沢している。
翼と尾は黒。
くちばしは、黄色がかった先端を持つ赤。
目の周りと脚は赤く、目は淡いオレンジ色や黄色。
幼鳥時は灰色のトサカと胸を持っています。
このハトは、多くの場合、単独か、ペアか、または小さな群れで発見されている。
彼らは非常に静かなハトでらう。
だが、その飛行は迅速かつ直接的です。
シロガシラハトは果物を餌に、あるいはトウモロコシのような落ちた穀物などを食べます。

 


 図鑑から

 
 


 解説によると非常に優しい鳥で、オーストラリアの東海岸のみに生息しているようです。



[ケアンズの野鳥]



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ウォンガバト Wonga Pigeon

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● ケアンズ・キュランダにあるバードワールド(鳥園)


キュランダで1時間ほどの自由時間があったが、ウロウロしているうちに半分を消費。
これではムダと急いでバードワールドへ入ってみる。
なんと入場料「16ドル」
「高ーい!」
オーストラリアはすこぶる物価の高いところ。
そのうち、世界の最貧国に名を連ねることにならないかと心配してしまう。
でも、無限に近い地下資源に恵まれたラッキーカントリー。
バカでもちょんでも政治ができるのがこの国。
何しろ、地面の下にお宝が眠っているのだから。
貧乏になったら掘り起こせばいい。
いい国である。
まあ、そんなことはどうでもいいこと。

『バードワールドにはカゴやオリはありません。
園内ではオーストラリア国内外から集められた
 65種類約500羽の鳥たち
が自由に飛び回っています。
園内はミニ熱帯雨林さながらの緑の植物が生い茂り、遊歩道もあります。
カウンターで販売しているエサで餌付けをしてみるとカラフルな鳥たちがやってきます。』
とある。
おそらく三百坪(1,000m2)くらいの広さだと思うが、この部分が大きなネットでスッポリと覆われている。
小さな鳥はネットのスキマから逃げてしまうため、園内にいるのは20cm以上の鳥とみていい。
世界各地から集められており、半時間で全部の鳥を探すにはまるで時間が足りない。
受付でもらったのが下のパンフレット。

 
 ● 外国原産(といっても、オーストラリアに生息しているものもいる)

 
 ● オーストラリア原産

数えてみると47種類ある。
宣伝には65種類とあるので、3/4くらいが載っていることになる。
短い時間だったがカメラに収めたオーストラリアに生息している鳥をいくつか紹介してみます。


  まずは「ウォンガバト Wonga Pigeon」から。
和名は手抜きで英語読みそのままにつけられている。




和名:ウォンガバト   英名:Wonga Pigeon
http://interesting.world.coocan.jp/hphp/b/kbpc/i/i-0818.htm


ウォンガバト(Wonga Pigeon)です。
ハト目ハト科の鳥で、全長約43cmです。
オーストラリア東部に分布しています。
熱帯雨林や樹木の生い茂った山間部などに生息します。
番で行動し、早朝と夕方に地上に落ちた草の種子などを食べます。
巣は地上10mぐらいの水平な枝の上に造ります。
上面および喉から胸にかけては暗青坑色で、胸に白い大きなⅤ字模様があります。脇には暗青灰色の斑が散在し、頭頂および喉は白色、嘴と眼の外輪および足は赤色です。
この烏の英名(和名も)は鳴き声に由来します。クークーと鳴くほか、ウォンガと1km先までも届く大声で鳴きます。



図鑑から。






もし、ゴールドコーストでこのハトを見たいなら、オライリー・リゾートの熱帯雨林で手軽に見ることができます。
下の動画がそれになります。





 外国産のハトを紹介しておきます。


●隣の小さなハトは「ヒムネバト :Luzon Bleeding-heart Pigen」でフィリッピン固有のハトです。
 つまり、オーストラリアには生息していないハトということになります。

 wikipediaで調べるとこうなる。

 
 
 』
 つまり項目はあるのだが、書き手がいないので白紙になっている。

 よって他の記事から援用します。


鳥類動画図鑑
http://chouruidouga.web.fc2.com/himunebato.html

ヒムネバト Luzon Bleeding-heart
分布:フィリピンのルソン島とポリリョ島
全長:30cm
体重:200g
えさ:種子、果実
特徴:
 ヒムネバトの羽衣は背面が灰色であり、下面は淡黄色である。
 胸は白くて、そこには紅色の模様がつく。この模様は血で汚れたような色をしている。
 これはヒムネバトの名前の由来にもなっている。
 丸々とした体つきをしており、尾羽は短く、脚は長い。
エサ:
 主食は種子や果実などである。地虫や無脊椎動物も食べる。
 用心深い鳥であり、採食のときは地上で過ごす。
繁殖:
メスは2個の卵を産卵する。




[ケアンズの野鳥]



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2012年10月28日日曜日

ハシブトオオイシチドリ Beach Stone-Curlew

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● 「アーミーダック」の遊覧コース


● 「アーミーダック」とは


さて、この「RFS」中にあるのが、池とその周りをアーミーダックという水陸両用車で観光するというもの。
なかなかにおもしろかった。
このアーミーダックの船着場の横の芝生の木の下にいたのが、この鳥。
まるで動かない。
はじめは瀬戸の置物がおいてあるかと思ってみていたが、そうでもないらしい。
通常、生き物はマバタキきするが、鳥はめったにしない。
それに、鳥というのは飛べるという性格上か、結構動きが細かいというか激しい。
あまりひとところにじっておしていることはない。
チョロチョロ動いていることが多い。
特に人がぞろぞろ歩きすぎる通路の横である。
のんびりくつろぐには場所が悪すぎる。



でも、これジーっとしている。
「ウーン、一体なんだ?」 
芝生に入り込んで、ビデオを撮ってみた。



調べてみたらすぐに身元がしれた。
「ハシブトオオイシチドリ:Beach Stone-Curlew」。


鳥類動画図鑑
http://chouruidouga.web.fc2.com/hasibutoooisichidori.html

和名:ハシブトオオイシチドリ
英名:Beach Stone-curlew 
分布:オーストラリア、ニューギニア、ニューカレドニア、インドネシア、マレーシア、フィリピン
全長:53~57cm
体重:1kg
えさ:カニ類、小さな無脊椎動物

ハシブトオオイシチドリは大型の鳥だ。
がっしりとしたクチバシは、その根元が黄色くなっている。
頭部には白色の部位がある。
背面は灰褐色であり、黒色と褐色の縞模様がついている。

地上で暮らすことが多く、危険を避けるときには走って逃げる。
よほどのことでないかぎり飛び上がることはない。

主食はカニ類や小さな無脊椎動物などである。
重いクチバシをつかって、カニ類の殻を砕いて食べる。採食するのは夜間である。

繁殖は9月から2月にかけて行なわれる。
巣は小石や砂の窪みにつくる。
メスは1個の卵を産卵する。
両親が抱卵や雛の世話を行なう。


が、である。
ちょっと疑問が出た。
名前に「チドリ」とか「beach」とか海を示唆する言葉が入っているのだ。
ここは山の中の熱帯雨林であるキュランダであるはずだが。
なぜこんな山奥に海鳥がいるのだ。
謎は解けた。
キュランダ鉄道に乗ってきたわけだが、車窓にはケアンズの海が開け、なんとグリーン島まで見えていたのである。
つまり、山といっても、海岸際の熱帯雨林がキュランダであって、ここは山奥の森の中ではないのである。 
そこでグーグルマップを開いてみた。
やはり、キュランダとは海岸際にあったのである。


では、なぜこの鳥、動かなかったのか。
この状態から考えられることは、抱卵状態にあった、ということである。
しかし、通常、こんな出入りの激しい場所に卵を生むだろうか。
それにビデオでわかるように、相当近くによって写真を撮っている。
なのに、反応していない。
鳥にもいろいろあるということだろう。

図鑑から。

 
 


もう少し、撮ってみたかったのだが、
「昼食にいきます」
というガイドの言葉に反応してしまい、つい離れてしまった。
いま考えると残念なことをしたと思う。

「ハシブトオオイシチドリ」のビデオを探したのだが、どういうわけだか数も少ないし、いいのもない。


Beach Stone-curlew
http://www.youtube.com/watch?v=zkcxfln-giQ
http://www.youtube.com/watch?v=VtMw-69f-es





[ケアンズの野鳥]



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オーストラリアガマグチヨタカ Tawny Frogmouth

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● 観光の出発点:フレッシュ・ウオーター駅に入ってきたキュランダ鉄道


● NHK「世界の車窓から」に使われていた風景


海の次は山へ、キュランダへ。
今回の旅行は観鳥旅行ではない、あくまで観光。

キュランダとは「静かな森のある村」ということらしい。
そうガイドが言っていた。
キュランダ(あるいはクランダ)にいく方法は3つ。
車で整備された道をいく。
日に数本しか走っていない観光鉄道でいく。
途中からロープウエイでいく。
今回は鉄道で行って、ロープウエイで帰ってきた。
2日目があるなら、レンタカーでいってキュランダ村を散策するのも愉しいのだが。

さて、キュランダで行ったのが下の「RFS:Rain Fore Station」である。




このリゾートに「コアラ&ワイルドライフ パーク」という小動物園がある。
カンガルーやクロコダイルがいる。

その中に混じっていたのがこの変な鳥。



写真では鳥舎のように見えるが、これ鳥小屋にはなっていない。
つまり、周囲は囲われていないし、檻もない。
上も空が直に見える構造。
ただ、この鳥用に形が設えられている。



テスリの向こうには見物客が歩いている。
でもこの鳥、飛んで逃げてはいかない。
ということは、これ餌付けはしているが飼い鳥ではなく、野鳥ということになる。


調べてみたらすぐにわかった。
「オーストラリアガマグチヨタカ:Tawny Frogmouth」という。
やはりオーストラリアでも奇妙な鳥に分類されている。


● オーストラリアガマグチヨタカ:Tawny Frogmouth

残念なことに動画を取り損なった。

Wikipediaから。

オーストラリアガマグチヨタカ(学名:Podargus strigoides)はオーストラリアに生息するヨタカ目オーストラリアガマグチヨタカ科に分類される鳥類。
 


しばしばフクロウと勘違いされることがあり、ときおりオーストラリア人は会話の中でオーストラリアガマグチヨタカに対し、“Mopoke”や“Morepork”という単語を使用することもあるが、これらは実際にはミナミアオバズク(en)の別名である。
ガマグチヨタカは猛禽類ではない。

オーストラリアガマグチヨタカは1801年にイギリスの博物学者、ジョン・ラサム(en)によって最初に記載された。
小種名は古代ギリシア語で、フクロウを意味するstrixおよび、形を意味するeidosから取られている。
JarenやCinnamon Frogmouth(最近までチャイロガマグチヨタカの一亜種と考えられていた)とおなじ、オーストラリアガマグチヨタカ科に属す。
オーストラリアガマグチヨタカは鳥綱新顎下綱(フラミンゴ類、カッコー類、フクロウ類などが含まれる)ヨタカ目(ヨタカやアブラヨタカなどが含まれる)、オーストラリアガマグチヨタカ科の鳥類である。
オーストラリアガマグチヨタカ科は始新世である約5600万年前に現れた。
フクロウ類に近いが、ガマグチヨタカ類はヨタカ類やアブラヨタカ類により近縁である。

雌雄同型で全長35から50cm。
虹彩は黄色、くちばしは幅広く、堅いひげのような羽がくちばしの上にはえている。
木の枝の色や模様に擬態しており、擬態は直立した姿勢で全く動かず、あたかも木の一部のように見える。

オーストラリア大陸、タスマニア、ニューギニア島南部に生息する。
くちばしではじけるような音を作り出し、反響するうなるような声で鳴く。
夜間に狩りを行い、日中は木の幹に近い枝や丸太などの上で休んでいる。
もっぱら昆虫食で、ときおりカエルやそのほかの小さな獲物を捕食する。
狩りにはかぎ爪よりもくちばしの方を使用し、他の方法で狩りを行うフクロウ類とは違う。
フクロウ類は夜間に飛びながら獲物を狩るが、オーストラリアガマグチヨタカは一般的に低い木の枝で動かないままで、獲物がくるのを待っている。
くちばしで獲物を捕らえ、ときおり獲物をとまった場所から地上へ落とす。

オーストラリアガマグチヨタカのつがいは、片方が死ぬまで維持される。
繁殖期は8月から12月。毎年同じ巣を使用し、木の枝などで作られた不整然とした巣を、修繕しながら使用する。
交尾の後、メスは緑色の葉を敷き詰めた巣の中に、2から3個の卵を産卵する。
オスとメスの両方が、孵化するまでの約30日間交代で抱卵する。
約25日で孵化し、幼鳥はすでに巣を去る準備が出来ており、自力で生活をする。

脅威を感じた時、オーストラリアガマグチヨタカは目をほぼ閉じくちばしを上方に向け、防御することに対し、擬態に徹し、完全に静止する。

フクロウとの違い:
オーストラリアガマグチヨタカおよびフクロウ類は三前趾型である。
つまり、指の一本が後ろを向き、他の三本が前を向いている。
しかし、フクロウ類の脚は狩りを行うのに使用するために、オーストラリアガマグチヨタカの脚よりもより強力である。
フクロウ類は、独特の自由に動かすことの出来る関節によって足の指を後ろに向けることができ、獲物をつかみやすくなっている。
オーストラリアガマグチヨタカはくちばしを使用して狩りを行うので、脚力は弱い。
フクロウ類はネズミなどの小型哺乳類を捕食するが、普段より小型の獲物を捕るオーストラリアガマグチヨタカの脚に比べ、フクロウ類の脚の骨は短く、強い。
オーストラリアガマグチヨタカは獲物がやってくるのを待って狩りを行うが、フクロウ類は飛翔しながら狩りを行う。


脅威を感じた時、擬態に徹し、完全に静止する
低い木の枝で動かないままで、獲物がくるのを待っている
 なんとまあ形に似合わない平和な鳥。
もし、獲物が来なかったら餓死してしまうのだろうか。
といことは、一度餌付けしてしまえば、もう逃げない、ということになる。
なんともいい加減な鳥である。
何しろ日本人のつけた名前がいい加減。
「ガマグチヨタカ」

命名は口を開けたところがガマグチに似ているからというただそれだけ。
オーストラリアをバカにしていないかといいたくなるのだが。
 

 


逃げないで擬態に徹するとどうなるか。
下は近くのバードワールドのガマグチヨタカである。
人に触られても逃げなくなる。

Kuranda's Tawny Frogmouth



図鑑から。

 




 これは餌付けされたガマグチヨタカだが、純粋な野鳥だったらどうなる。
 本当に逃げない、のであろうか。

Putting Tawny Frogmouth Chick in nest.AVI
http://www.youtube.com/watch?v=gRuluERlcbQ




鳥類動画図鑑
http://chouruidouga.web.fc2.com/australiagamaguchiyotaka.html

和名:オーストラリアガマグチヨタカ
英名:Tawny Frogmouth
分布:オーストラリア
全長:35~53cm
体重:275~350g
えさ:昆虫
特徴:
 オーストラリアガマグチヨタカの羽衣は銀白色をしている。
 体全体に黒色や赤褐色のまだら模様がついている。
 眼は黄色である。クチバシは黒色だ。
習性:
 夜行性である。日中は木にとまりながら、体の隠蔽色を活かして木にまぎれる。
エサ:
 主食は昆虫やナメクジ、カタツムリなどである。
 小さな哺乳類や爬虫類、カエル、小鳥などを食べることもある。
 飛んでいる蛾を捕まえることもある。
繁殖:
 繁殖においては、雌雄両方で抱卵を行なう。
 木の二又にわかれているところに枝をつかって巣をつくる。



 さて、この鈍感な鳥が回転ファンに乗ったらどうなるか。

Tawny Frogmouth (Podargus strigoides) spinning on our whirly bird
http://www.youtube.com/watch?v=5JMwODxv8IM





[ケアンズの野鳥]



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2012年10月27日土曜日

セグロアジサシ Sooty Tern

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● ミコマスケイ


 
● セグロアジサシ Sooty Tern


wikipediaから。

セグロアジサシ(背黒鯵刺、学名:Sterna fuscata)は、チドリ目カモメ科に分類される鳥類の一種。

大西洋、インド洋、太平洋の熱帯および亜熱帯の島嶼、オーストラリア北岸で繁殖し、非繁殖期は周辺の外洋に生息する。
日本では夏鳥として小笠原諸島、南鳥島、沖縄県仲御神島(なかのうがんじま)などに渡来し繁殖する。
日本本土では、台風等の影響でまれに迷行する個体が記録される迷鳥である。

体長は45cm、翼開長は94cmほどで、アジサシより大きく、ハトとカラスの中間くらいの大きさ。
額、首、腹は白だが、背中側はほぼすべてが濃い黒褐色で、和名もここに由来する。
幼鳥は全身が黒褐色だが、胴体に白い斑点があってまだらもようになる。

翼と尾羽は細長くとがるスマートな外見どおり、飛翔能力にすぐれている。
非繁殖期は外洋で過ごすが、ほとんどの時間を空中で過ごし、飛びながら眠ることもあるという。
幼鳥は巣立ってから繁殖できるようになるまでの約3年間をほとんど空中で過ごすという。
水面に降りることやダイビングすることも少なく、水面近くを飛びながら魚やイカをくちばしで拾いあげるように捕食する。

繁殖地では草地に大きな集団繁殖地(コロニー)をつくり、2~3個の卵を産む。
近年こそ保護がすすんでいるが、この鳥の卵は現地住民の食料として大量に採取され、かつては日本の繁殖地とて例外ではなかった。
「ジュウ ジュウ」または「ギー ギー」と鳴く。






 
 ★ 上が成鳥、下が幼鳥
 






[ケアンズの野鳥]



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クロアジサシ Common Noddy

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● ミコマスケイ全島図





● クロアジサシ Common Noddy


またまためんどうなことになる。
「Common Noddy」なる鳥は正式にはいないのである。
でも図鑑にはちゃんと載っている。


 
 


しかし Wikipedia にはない。



では図鑑の「Common Noddy」に載っている学名「Anous Stolidus」という鳥は何?

Wikipediaでは「ブラウン・ノデイあるいはコモン・ノデーは」とあり同一のものとみなしている。

Brown Noddy
The Brown Noddy or Common Noddy (Anous stolidus) is a seabird from the tern family.
ブラウンノディまたはコモンノディ(ともに Anous stolidus)は海鳥のアジサシファミリーである。
 』

そこで今度は「Brown Noddy」を調べてみる。
wikipediaより。

クロアジサシ (黒鯵刺、学名Anous stolidus) は、チドリ目カモメ科(アジサシ科に分類する説もある)に分類される鳥類の一種である。
名前どおり黒褐色の羽毛が特徴である。

体長は40-45cm、翼開長は75-86cmほどで、ハトより大きい。
額とアイリングは白く後頭部が灰褐色の外は、全身黒褐色の羽毛に覆われていて、白い羽毛の割合が高いアジサシ類の中では特に個性的な外見をしている。
目からくちばしにかけての部分と足は黒い。
全身の羽毛はきめが細かく、艶のないビロードのような外見である。
なお、尾羽は他のアジサシのように燕尾型ではなく、先がわずかに2つに割れた紡錘形をしている。
幼鳥は、頭部の大部分が褐色である。

太平洋、インド洋、大西洋の熱帯、亜熱帯の島々で繁殖し、非繁殖期は周辺の外洋に生息する。
日本では、夏鳥として先島諸島、小笠原諸島、火山列島に繁殖に渡来するが、それらの島よりも北ではほとんど見られない。
台風後に迷行した個体等が北海道や九州、伊豆諸島で記録されたことがある。

学名:Anous stolidus
和名:クロアジサシ
英名:Brown Noddy


また、その和名については、

Weblio英和対訳辞書
Brown Noddy クロアジサシ
クロアジサシ (黒鯵刺、学名Anous stolidus) は、チドリ目カモメ科(アジサシ科に分類する説もある)に分類される鳥類の一種である。

とある。

ところがである。
「クロアジサシ」となれば「Black Noddy」と書くことになるのだが、実は「Black Noddy」なる鳥は別にいるのである。

 
 


「Black (0White-capped) Noddy」という鳥である。
「白帽子をかぶったクロアジサシ」ということになる。
正確な和名は「ヒメクロアジサシ(Black Noddy):姫黒鯵刺」である。

また「Lesser Noddy」は「インドヒメクロアジサシ」と命名されている。
この鳥は西海岸のみに生息しているので、ゴールドコーストあるいはケアンズの東海岸にはいない。

「Noddy」をまとめるとwikipeiaによれば下記になるのだが、これも混乱している。
Wikipediaも信頼を過信しすぎると失敗するかも。

Noddies :
Anous クロアジサシ属
Anous stolidus, Black Noddy, クロアジサシ
Anous tenuirostris, Lesser Noddy, インドヒメクロアジサシ
Anous minutus, Brown Noddy, ヒメクロアジサシ

Anous:
Anous stolidus, Brown Noddy, クロアジサシ
Anous minutus, Black Noddy, ヒメクロアジサシ
Anous tenuirostris, Lesser Noddy, インドヒメクロアジサシ

繰り返すが「Common Noddy」なる名称はなく、Brown Noddyが正式名称である。
「Black Noddy」は別に存在するので、やはり「Brown Noddy」が正解と見るべきであろう。
つまり、オーストラリアでは Brown Noddy がどこにでもいる Noddy として「Common」がつけられ、 Common Noddy と呼称されている、ということのようである。








[ケアンズの野鳥]



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オオアジサシ & ベンガルアジサシ

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 ● ミコマスケイ


グレートバリアリーフはケアンズから船で2時間ほどの「ミコマスケイ:Michaelmas Cay」へ行った。
日本風ならミコマスケイ島となるのだが、それは間違い。
「Cay」には小島という意味があるので、あえて和風に表示すると「ミコマス小島」ということになる。
長さ250メートルほどの砂でできた島である。
法律で観光が制限されていて、2社のみがこの島の観光ライセンスを持っており、自由には上陸できない。
また1社につき一日100人のみという規制がある。
また、上陸できる場所もロープで隔離された80メートルのビーチのみになっている。
そのビーチに案内板が立っている。


この砂島には十数種の鳥が生息しているという。
そのうちもっともポピラーなもの4種が案内板に載っている。
ただここにはカモメ(Silver Gull)もいるがあまりにポピラー過ぎて載っていないようである。


まずは「Crested Tern」から。
この鳥、2種類いる。
形状はほとんど同じ。
若干の大きさの違いだけが判別の基準になる。

★ Crested Tern


★ Lesser Crested Tern
 

 
残念だが、カメラで捉えることができなかった。
左右の砂浜の波打ち際にいるのがそれであると思うのだが、遠くてコンデジではうまくいかなかった。



さて問題がある。
「Lesser Crested Tern」はいいのだが、「Crested Tern」という鳥は公にはいないのである。
Wikipediaにも出てこない。
どうしてかというと、「Crested Tern」は通常「Greater Crested Tern」あるいは「Swift Tern」と呼ばれているものである。
正式には「Greater Crested Tern」であるが、「Swift Tern」も使われている。
オーストラリアでは頭の「Greater」を省略した「Crested Tern」が呼称として用いられているのである。

よって和名では「Crested Tern:オオアジサシ」ということになる。
ちなみに「Lesser Crested Tern」は「Greater」に対しての言葉で「コアジサシ」になるが、和名では「ベンガルアジサシ」と命名されている。

図鑑から。

 
 
 』


 wikipediaから。

オオアジサシ(大鯵刺、Sterna bergii)は、動物界脊索動物門鳥綱チドリ目カモメ科アジサシ属(Thalasseus属に分類される説もあり)に分類される鳥類。

 夏季にアフリカ大陸南西部、ユーラシア大陸南部、オーストラリア、フィリピンなどで繁殖する。
 日本では亜種オオアジサシが夏季に小笠原諸島や琉球列島に飛来し西之島と尖閣諸島北小島で繁殖(夏鳥)で繁殖する。
 全長43-48cm。翼開張100-130cm。体重0.3-0.4kg。 
 尾羽には浅い切れこみが入る。
 額から頬、頸部、胴体下面は胴体下面は白、背中は暗灰色の羽毛で被われる。
 尾羽の色彩は暗灰色。
 後頭はやや伸長(冠羽)した黒い羽毛で被われ、英名(crested=冠のある)の由来になっている。
 翼上面は暗灰色で、下面は白い。
 初列風切下面の先端は黒い。
 嘴の色彩は黄緑色や黄色。
 後肢の色彩は黒い。

 海洋に生息する。
 食性は動物食で、魚類、軟体動物を食べる。
 飛翔しながら水面下の獲物を探し、獲物を発見すると停空飛翔して狙いを定め水面へ急降下して捕らえる。
 繁殖形態は卵生。
 集団繁殖地(コロニー)を形成する。
 沿岸部の岩礁や砂浜などに、日本では5-6月に1回に1個の卵を巣を作らずに直接産む。

 英名:Greater crested tern



ベンガルアジサシ(学名:Thalasseus bengalensis)は、チドリ目カモメ科に分類される鳥類の一種。

 体長は約40cm。
 頭頂部が平たく後頭部が短い冠羽状になっているのが特徴。

 紅海からオーストラリア北部で繁殖し、冬はアフリカから東南アジア、オーストラリア北部の熱帯、亜熱帯地域で過ごす。
 日本では、極めて稀な迷鳥で、1998年に静岡県で記録されたのみ。

 英名:Lesser Crested Tern


 ゴールドコーストはベンガルアジサシの生息域には入っていない。
 しかし、オオアジサシはオーストラリア全域の海岸線で見られる。
 ちなみに、ゴールドコーストでのオオアジサシの動画を載せておく。



 


[ケアンズの野鳥]



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